どうも!こむぎです。
趣味でラーメンを自作しています!
自家製麺にこだわりだすと、ちょっとお値段の張る専用の小麦粉を買うと思うんですが、だいたい小麦の袋には灰分と蛋白の数字が書いてありませんか?
自分もこれ何なのかなーと最初はよくわからずに買っていました。が、これは小麦粉の性質を表していてどんな麺を作りたいかイメージする際の目安になります。今日は小麦粉のコラムとして、灰分と蛋白について知ってもらえればと思います!
灰分とは
灰分とは小麦粉を燃やした場合に、どのくらい灰が残るのか。つまりどのくらいミネラルや不純物が含まれているのか。ということを数値化したものです。小麦粉には等級があって、一般的に高級とされる「一等粉」に近いほど灰分が少ないとされています。灰分は小麦のどの部分を製粉したかで変わります。
↑小麦粒の中心部分ほど灰分は少なく、外側の外皮に近い部分ほど灰分が高くなります。
先ほど不純物と書きましたが、灰分が入っていると悪いわけでなく、栄養価が高かったり、小麦粉本来の風味や味につながったりします。逆に灰分が低い麺は不純物が少ないので、きめ細かい整った製麺が可能になります。
・灰分が少ない麺は → 白く、しなやかで透明感のある麺になる。
・灰分が多い麺は → 褐色で荒々しく、小麦の風味が強い麺になる。
というように、製麺した場合に麺の性質が変わります。
例えば二郎系の麺の小麦粉として有名な「オーション」は灰分がかなり高い小麦粉です。(蛋白量も高いです)ゴワゴワした小麦の香りが強い、力強い麺にピッタリだったということですね。このように作りたいラーメンをイメージし、麺にどんな特徴を持たせたいかで選択する小麦粉は変わります。
蛋白とは
蛋白とは、文字通り小麦粉に含まれる蛋白量を指します。小麦粉は水を加えてこねることによりグルテンが生成され生地として結合されます。蛋白量が多いほど強く結合し、コシの強い麺になります。逆に蛋白量が少ないと柔らかい麺になります。小麦粉は「薄力粉」「中力粉」「強力粉」がありますが、実は含まれる蛋白の量で分類されているというわけです。
【強力粉】 11.8前後
【準強力粉】 11.5前後
【中力粉】 8前後
【薄力粉】 7前後
ラーメンの場合は、準強力粉相当のものを使う場合が多いようです。ただ、つけ麺であえて中力粉だけを使ったりすることもあります。蛋白に関しても結局これもどんな麺を求めるかで選択すればよく、「これじゃなきゃいけない」ということはありません。
小麦粉の種類と分布図
このように、小麦の銘柄によって、灰分と蛋白量はマチマチです。ブレンドするラーメン屋も多いので組み合わせは無限大ですね。
※KT Food Laboから抜粋
国産小麦粉と輸入小麦粉について
小麦粉の生産地についても触れておきましょう。日清製粉など大手メーカーが出している中華麺専用の小麦粉はオーストラリアなど海外からの輸入小麦を使用していることが多いです。国内の製麺では80%以上輸入小麦がつかわれていています。味も良く。品質や供給の安定感。値段が安いなどの理由で、多くのラーメン屋に支持されているんだと思います。
一方国産小麦粉は値段は高いですが、もっちりとした食感を出しやすく国産の安心感があります。自家製麺を売りにしているラーメン屋は国内産小麦粉を使っている場合が多いですね。ただ国産の小麦はその年によって出来も変わりやすく、蛋白量なども変わってしまう場合があります。不作の場合は供給も安定しません。北海道産などが多いと思います。
国産小麦と輸入小麦。これも一概にどっちがいいとは言い切れないです。無化調であることや安心感を売りにしたい場合は国産小麦でしょうし、なるべく安く。安定した麺をもとめるなら海外産が良いでしょう。
水について
さらにちょっと脱線しますが、最後に水についても触れたいと思います。製麺する際には水の硬度が影響します。硬水と軟水ってありますよね。一般的に製麺に向いているのは軟水です。硬度が高いと、小麦粉がグルテンと結合する前に含まれているミネラル分と結合してしまい、製麺製が非常に悪くなります。理想は硬度0ですが、家庭用の水道水では無理です。とはいえ日本の水道水は基本軟水なので、まあどこまで気にするかということろですね。
【軟水】 ~60未満
【中程度の硬水】 60~120
【硬水】 120~180
【非常な硬水】 180超
一応通販でも硬度0のミネラルウォーターは買えるみたいです。硬度がゼロだと出汁も出やすいし、お米も美味しく炊けるらしくちょっと興味あるなー。(使ったことはなし)ラーメン屋だと軟水器をつけて硬度0にしているところもあるみたいですよ。淡麗系のラーメン屋ではあったほうがいいんでしょうね。手に入りやすい軟水としてはサントリーの「南アルプス天然水」が硬度30とまあまあ軟水みたいです。間違ってもエビアンなどは使わないでください。
以上です。ちょっとマニアックでしたが、小麦粉を選ぶときの目安になれば幸いです。
ではまた!