どうも!こむぎです!
趣味で自作ラーメンを作っています!
私事ですが以前ラーメン交換を行った、山形県の自作ラーメンクリエイター「わたふらい」さんとまたラーメン交換を行いまして、今回送っていただいた米沢ラーメンの麺がとんでもなく美味しかったんですよね。
・透き通るような透明感。
・超多加水で細麺なのに、コキコキとした弾力。しっかりとしたコシを感じる
・手揉みでつけた、ちぢれた麺の喉越しが気持ち良い。麺肌はツルツル。
正直今まで食べたことのない食感でした。面白い!
山形県は日本一のラーメン王国です。そして縮れ麺の店がかなり多い。いただいた米沢ラーメンもそうですが、全国に名前を轟かせる、超人気店の琴平荘も縮れ麺。わたふらい氏の米沢ラーメンの麺も琴平荘の麺の作り方を応用して作っているとか!?
今回はわたふらい氏に作り方を教えてもらった、超多加水!手揉み熟成ちぢれ麺の作り方を紹介します。
それではいってみましょう!
材料
超多加水。手揉み熟成ちぢれ麺の材料はコチラ。
・春よ恋 490g
・乾燥卵白 10g (小麦総重量の2%)
・かん水 5g
・水 230cc (加水率46%)
・塩 10g
麺を作る際、小麦が100だとしたらその中に何%水を入れるか?というのが加水率です。ただし一言で加水率といっても、例えば小麦100に対して水だけを対象にして加水何%と言うケースと、塩やかん水などをすべて加えた状態で加水率と表現しているケースがあり、注意が必要です。ちなみに当ブログの加水率は「純粋に水だけ」の割合で表示しています。
春よ恋は多加水むきの良い小麦粉です!オススメ
作る際のポイント
加水は46%と高め
この麺の一番のポイントは加水率の高さです。加水が高いと、麺肌がツルツルになり、食感がモチモチするのが一般的です。管理人は普段40%以下の加水で麺をつくることが多く、46%はかなり特別な仕様です。琴平荘は加水率50%とのことですが、ひょっとしたら塩やかん水も含まれた、純粋な加水の数値ではないかもしれません。
製麺時はしっかりと打ち粉をしよう
加水が高いと、水回しを均等にするのが難しかったり、麺と麺がくっつきやすいなど、通常の加水に比べて結構気を使います。パスタマシンへのくっつきを防ぐためにも、しっかりと打ち粉をしながら作業を進めましょう。
低タンパクの小麦粉に乾燥卵白をブレンドする
乾燥卵白を小麦粉に添加すると、麺の弾力の強化。茹で伸びを抑えて、舌触りを良くする効果があります。普段はほぼ使いませんが、この麺には必要だと教わったので使っています。
小麦粉の蛋白量はほどほどのものがオススメ
わたふらい氏からは「なるべく低タンパクの小麦粉が良い」と教わりました。茹でた時にグルテンで硬さがでてしまうとおいしい多加水麺にはならないとのこと。それを前提に小麦粉を選びましょう。管理人はほどほどの蛋白量で使いやすい「春よ恋」を選びました。
4日〜1週間ほど熟成させる
この麺は熟成させるのが一番のポイントです。熟成と言っても冷蔵庫の野菜室に置いとくだけですが…。麺を熟成させることにより生地の密度が上がり、低加水なのにコキコキ、ツルツルした独特の食感を得ることができます。
米沢ラーメンも必ず麺を3、4日熟成されるらしいですが、せっかくなので自作麺ならではの1週間の長期熟成をやってみましょう。
手順
1 材料をきちっと測る
製麺するときは1g単位できちっと分量を計ることが重要です。勘でやるのは論外です。
2 水まわし
水に入れたかん水と塩をよく混ぜて溶かしたのち、小麦粉に全量投入します。
菜箸などでふわふわっと混ぜ始めます。
水まわしの目的は「すべての小麦粉1つぶ1つぶの水分量を均等にすること」です。なのでいきなりここでグイグイ生地にしようとするのはご法度です。
ある程度混ざったら、小麦粉を下から手で巻き上げながら、少しずつ水をまわしかけて「均等に」水分を配分していく意識で作業します。手にくっついた生地はまめに引き剥がして、生地に戻し、ボウルのふちにはりついた小麦粉も一粒残らず生地に入れ込む意識で撹拌します。理想はパン粉のような状態にすることですが、加水が高いとこれが難しい…
水回しが終わったらジップロックに入れます。かなりダマになってしまいましたが…あとで挽回しましょう。
3 生地をねかす
ジップロックは生地が乾かないようにしっかり密封して、1時間放置して生地をねかします。ここで生地をねかせる理由は、水回しで一生懸命均等にあわせた水分を、ここからさらに浸透圧の法則を利用して、水分を小麦粉の1つぶ1つぶ、隅々まで行き渡らせるためです。
4 足踏み1回目
生地の寝かしがおわったら次に足踏みして生地をまとめていきます。
5 足踏み2回目、3回目
ジップロックから生地を取り出して、折りたたんでからまたジップロックにもどします。
再度上から足で踏みます。ペタンコになったらまた折りたたんで、ジップロックに戻し上から足で踏む…を3セットほど繰り返します。
一応「折る」「踏む」は3セットが目安ですが、このように生地がなめらかな質感になるまで行います。加水が高いと比較的簡単にまとまるでしょう。
6 再度寝かせる(熟成)
ここからさらに寝かせると生地のまとまり感がUPし、あとから行う製麺の工程がやりやすくなります。最低一晩は寝かせます。マダラ模様だった生地が、しっとりと質感になり、均等な薄黄色になります。生地を寝かせる工程を「熟成」と呼びます。大袈裟な言い回しですが、しっかり密閉して放置するだけです。
7 適当なサイズに切り分ける
一晩たって熟成が終わったら、いよいよパスタマシンを使う準備をします。袋から生地を取り出します。生地がくっつかないように裏表に打ち粉をして、パスタマシンに通しやすいサイズに生地を切り分けます。
8 綿棒でなるべく平らにする
さらに生地を綿棒でなるべくうすっぺらく伸ばします。これをやっておかないと、パスタマシンの負荷が高くて壊してしまったり、麺のグルテンを破壊していまい生地がブチブチと切れる原因になります。結構重要な工程です。
9 メモリ「0」からスタート→「5」までパスタマシンにかけます。
ここからがパスタマシンの登場。3本の生地をそれぞれメモリ「0」でローラーにかけます。「1」「2」「3」と1つずつ目盛りの数字をあげていき「5」まで丁寧に伸ばしていきます。
10 麺帯を食べたい長さに切る
30cmより少し長いかな?くらいでカットします。
11 旨くてご麺で麺にカット
今回2mmでカットしたいため、パスタマシンではなく、旨くてご麺を活用しました。ない人はパスタマシンの1.5mm刃でもOK。
麺は油断すると麺同士がくっつくので、切った側からひとつづつ打ち粉をしていきます。
いったん麺が完成。
12 さらに一手間!縮れ麺にする
ここからさらに一手間かけて縮れ麺にします。
麺にしっかり目に打ち粉をしたら、両手で体重をかけてしっかりとつぶします。力一杯やると麺がくっついてしまうので、手のひらでグイーッと押すように加減して行います。
いったんは麺は完成。
13 熟成開始
ここから仕上げの熟成に入ります。玉ごとにキッチンペーパーでくるんで、乾燥しないようにジップロックに入れます。このままいったん室温で1日放置します。
※熟成中に接地面に麺から蒸発した水滴がつくことが多いので、ペーパーでくるんでいます。
14. 野菜室にいれて本熟成にうつる
1日経ったら本格的な熟成期間に移ります。冷蔵庫の野菜室で温度を一定に保って熟成させていきます。
熟成4日目に一度チェック。色が少し黒ずんできて熟成の雰囲気出てきました。やはり結構水滴が発生し、キッチンペーパーがそれなりに濡れていたのでこのタイミングで1度交換しました。
15. 完成
1週間の熟成が完了しました。ついに完成!
長かったー!達成感あるわ〜
実食
出来上がった麺はあっさりしたラーメンにあいます。試しに山形を代表する琴平荘の中華そばをインスパイアしたラーメンに麺を使ってみました。
茹で時間は45秒〜1分でOK。
透明感すごっ!加水は高いのにコキコキとしたコシ。喉越しはツルツルでとても面白い食感です。
おもしろ美味しいー!!
超多加水麺面白いですね。管理人もすっかりはまってしまいました。そしてなんといっても美味しいです。興味がわいた方は是非試してみてください!
以上、超多加水。手揉み熟成ちぢれ麺の作り方でした!